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福島の原発事故以来マスコミで放射線の話題が取り上げられない日はないほど、国民にとって重大な関心事になっています。そこで放射線について調べてみました。 |
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宇宙は紫外線やエックス線、ガンマ線などの電磁波や、荷電粒子線や宇宙線、アルファ線などの粒子線など生命を危険にさらす放射線であふれています。
46億年前に誕生した地球に生命が誕生したのは39億年前でした。しかし放射線が降り注ぐので、深い海の底でしか生きられませんでした。
27億年前頃強い磁場が誕生し、電荷を帯びた放射線を遮るようになると、生物は深い海から次第に浅い海に進出し光合成を行うようになり、オゾン層ができます。
6億年前、厚くなった大気とオゾン層で有害な紫外線や他の放射線が遮られると生物は陸上でも安全に暮らすことができるようになり今日の繁栄の時代を迎えます。
もしも地上を離れ大気の薄い高高度に上がったとすると、1500メートル上がるごとに地上の2倍の放射線を浴びる。高度1万メートルで飛行する成田ニューヨーク間のフライトでは地上の100倍の放射線を浴び、年間800時間のフライトをした搭乗員に計測器つけて実測したところ年間3ミリシーベルトを被ばくしました。
地上400キロメートルの宇宙ステーションでは1日で1ミリシーベルトを被ばくしますので半年の滞在で180ミリシーベルトもの被ばくをするそうです。
地上で普通に生活していても世界平均で年間2.4ミリシ-ベルトの放射線を浴びている。その内訳は宇宙線から0.39ミリシーベルト、地殻・建材などからの自然放射性核種から0.48ミリシーベルト、そして体内に存在している自然放射性核種(カリウム40、炭素14)から0.29ミリシーベルトの内部被ばくを受けている。これらに加え、空気中に含まれているラドンから約1.26ミリシーベルトの被ばくを受けて、合わせて自然界から年間2.4ミリシーベルト前後の被ばくを受けていることになる。世界の地域によって差があり、日本では1.4ミリシーベルトである。 |
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■シーベルト(mS)とベクレル(Bq)とグレイ(Gy) |
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放射性物質が放射線を発する力を放射能といいベクレル(Bq)という単位で表します。その放射線が人体に当たって吸収されるエネルギーの量(吸収線量)をグレイ(Gy)という単位で表わしますが、放射線の種類や当たり方などで実際に人体に影響を与えるエネルギーは違ってきます。そこで吸収線量に放射線の種類等の補正を行った、実際に放射線が人体に当たって吸収されるエネルギーの量(実効線量)をシーベルト(Sv)という単位で表します。
福島の事故で一番問題になっているのはセシウム137とセシウム134である。
ヨウ素131やストロンチウム90、バリウム140、キセノン133など多くの放射性元素がまき散らされたが、排出量が多くても実測の検出量が少なかったり、半減期が短いため問題にならないものを除くと、量も多く半減期が30年のセシウム137と、ほぼ同量排出して半減期が2年のセシウム134が最も危険である。
福島で排出した放射性物質とその半減期


「AERA」2011.6.27号(朝日新聞出版)より
ここではセシウム137とセシウム134に限定して試算する。
マスコミでセシウム137の検出が報道されることがあるが、セシウム134には触れてない事がある。経験から同量のセシウム134があると考えるべきである。
1シーベルト = 修正係数 × 1グレイ
補正係数(X線、ガンマ線、ベータ線は1、アルファー線はは20、陽子線は5)
セシウム137はベータ線を出してバリウム137になった後ガンマ線を出すので補正係数を1とする。セシウム134もガンマ線を出すので補正係数を1とする。
1シーベルト =1グレイ
放射性物質を食べた場合(経口摂取という)の被ばく量を計算するには。
預託実効線量 = 放射能濃度(Bq/kg) × 実効線量係数(Sv/Bq) × 摂取量(kg/日)
× 摂取日数(日) で計算する。
<例1> 850ベクレルのセシウム137で汚染したシイタケ1kgを一度だけ食べた場合の生涯に亘っての(大人は50年、子供は70年)被ばく量(預託実効線量)は。
預託実効線量(mSv)= 放射能濃度(Bq/kg) × 実効線量係数(mSv/Bq) × 摂取量(kg/日)
0.011 = 850 ×0.000013
× 1
× 摂取日数(日)
× 1
<例2> 850ベクレルのセシウム134で汚染したシイタケ1kgを一度だけ食べた場合の生涯に亘っての(大人は50年、子供は70年)被ばく量(預託実効線量)は。
預託実効線量(mSv) = 放射能濃度(Bq/kg) × 実効線量係数(mSv/Bq) × 摂取量(kg/日)
0.016 = 850 ×0.000019 × 1
× 摂取日数(日)
× 1
<例3> 5ベクレルのセシウム137で汚染した牛乳200gを給食のある日年間200日飲んだ場合の生涯に亘っての(大人は50年、子供は70年)被ばく量(預託実効線量)は。
預託実効線量(mSv) = 放射能濃度(Bq/kg) × 実効線量係数(mSv/Bq) × 摂取量(kg/日)
0.0026 = 5 ×0.000013
× 0.2 × 摂取日数(日)
× 200
放射線源からある距離離れたところである時間に被ばくする量は
<例4>港区の小学校の校庭が一時間当たり1.0マイクロシーベルト(μSv)に汚染されいる事が分かりました。この校庭で毎日2時間遊ぶ子供たちは1年間でどのくらい被ばくするのか。
1年の実効線量(mSv) = 毎時線量(μSv/h)×1日当たり滞在時間(h)×滞在日数
0.4 = 1 ×2 ×200
1ミリシーベルト(mSv)は1000分の1シーベルト(Sv)、
1マイクロシーベルト(μSv)は1000分の1ミリシーベルト(mSv)=100万分の1シーベルト(Sv)である。
1時間当たり1マイクロシーベルトならば、年間では24時間×365日=8760マイクロシーベルト=8.8ミリシーベルトとなる。
報道されている放射線量が1時間当たりか年間か注意する必要がある。
<例5>1000べクレム(1メガべクレムMBq)のセシウム137から1メートル離れたところで受ける放射線量は1時間当たり何ミリシーベルト。
1時間の実効線量(mSv)=放射能(MBq)×放射能[MBq]から線量率[mSv/h]を換算するために用いる実効線量率換算定数(mSv・m2/MBq・h)÷(距離m)2
0.0779 mSv=1MBq×0.0779(mSv・m2/MBq・h)÷1
2時間なら2倍、距離が3倍離れれば9分の1になる。 |
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■被ばく |
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短時間に強い放射線を受けるとその影響はすぐに現れ、ことを急性被ばくといいます。
人間の場合一度に6〜7Sv 以上の放射線を全身に浴びると99%以上の人が死亡しますが
、4Svでも50%以上の人が死亡します。急性被ばくの臨床症状は現れないのは250mSv以下と言われているが、広島では100mSvにもかかわらずこの区域の被爆者には脱毛(6.4%)、紫斑(2.2%)、口内炎(5.41%)、嘔吐(2.6%)その他の放射線症の症状があったと報告されている。
250mSv以下を低線量と定義する事が多いようですが、長時間の被ばくの影響に注意が必要です。放射線作業従事者の場合は被ばく限度は1年間に50
mSv で、5年間の総量が100 mSv を超えない量とされています。250mSvで白血球が減少し、100mSvでリンパ球の減少がみられる事があります。
国際放射線防護委員会(ICRP)では一般公衆がこれ以上被ばくしてはいけないという限度を勧告しており、日本政府もこの値を採用しています。それによると一般公衆の被ばく限度は1年間あたり1mSv
です。
但し、この線量の被ばくが安全だというわけではありません。1mSv でもICRPでは1万人に 0.5人がガンになるといいます。
医療被曝も増えています。
放射線診療における代表的なX線検査での被曝量は、胸部0.04mSv、腹部1.2mSv、上部消化管
8.7mSv、胸部CT 7.8mSv、腹部CT7.6mSvである
60歳で10ミリシーベルトのCTスキャンを1回受けると、1万分の1.5の確率で肺ガンか、1万分の0.8の確率で大腸がんが発症するリスクを負うことになるという報告もあります。
CTのような高額な装置の場合、検査が過剰に行われる懸念が指摘されており、実際、15ヵ国で放射線検査の頻度にともなう発癌リスクを調べた結果によれば、日本の医療被曝による発癌リスクは3.2%と最も高く、これは欧米諸国に比べても3倍程高い数字であり、特徴としてCT検査による被曝が大きな比重を占めており、他国に比べてCT装置の設置台数が3倍も多い事などが背景にあるのではと指摘されている。 |
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■新基準値案 |
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現在の暫定基準値は福島原発事故後に引き上げられました。
国際放射線防護委員会 (ICRP)の1990年勧告「公衆の被ばく線量限度は1年間に1ミリシーベルト」に従っていたものを突然20ミリシーベルトに引き上げましたが、12月20日、厚生労働省は新基準値案を明らかにし、2012年4月からの実施を目指すそうです。
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新基準値案
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現在の暫定基準値 |
新基準値案 |
WHOの基準値 |
| 飲料水 |
200Bq/L |
10Bq/L |
10Bq/L |
| 一般食品 |
500Bq/L |
100Bq/L |
10Bq/L |
| 乳 |
200Bq/L |
50Bq/L |
10Bq/L |
| 乳児用食品 |
100Bq/L |
50Bq/L |
10Bq/L |
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