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発明家に会いたい
ご近所ではちょっとした「有名人」な、町の発明家にスポットをあてて、様々なエピソードを織り交ぜながら紹介していくコーナーです。
【バックナンバー】
星野 文夫先生  津久田 喜代枝先生  小久保 正子先生
 【星野 文夫先生】
1話 第1話
第1回目の今回は、栃木県の「小山発明クラブ」の名誉会長を務めていらっしゃる星野さんをご紹介します。彼は、数々のマスコミにも取り上げられ、会員数40数名を数えるまでになった「小山発明クラブ」を立ち上げた中心人物として、今尚第一線で活躍するアイディアマンです。
「創意工夫のすすめ」というテーマで、小中学校やロータリークラブ等に、講師として呼ばれていくことも多く、会社退職後も忙しくも充実した日々を送っているそうです。
小学3年生で「発明をする」、「考案する」という事に目覚めた星野さん。ある日、友人と魚釣りに出かけた時、もっと多く魚を釣りたいと思い、餌の改良に夢中で取り組んだというエピソードがあります。
その時は、魚の餌にするミミズの養殖にこだわり、ミミズを育てるタイ肥にサナギを混ぜて臭いを強くしたり、さつま芋を入れて甘くしたりといった試行錯誤を繰り返しながら魚がより好む餌を次々と試したそうです。
結果、どの友達よりも多く魚が釣れて、星野少年の目標は達成されたのです。 「もっとこうしたい」という想いを膨らませて、常に何かを生み出そうと考える姿勢は、幼い頃からだったようです。
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第2話
就職して会社に入ると、業務改善の為のアイディアを積極的に提案し、数回に渡って社長賞や事業所長賞の表彰も受けました。
そうした行動力やアイディアは、会社の中で大きく買われ、勤続45年、機材センターの所長として勤め上げ、惜しまれながら定年退社を迎えました。
その後も星野さんの活躍ぶりはとどまるところを知りません。社団法人 送電線技術研究会主催の電力関係に役立つ発明コンクールでは、鈴木賞という特別賞を受賞しました。
高い鉄塔に安全に電線を張れるよう考え出されたこの装置は、当時大幅な人件費の削減にもつながり、業界でも高い評価を受けました。そして、今でもその技術は現場で使われているのです。
全国発明コンクールでは、準グランプリを過去3回受賞、その他にも褒章クラブ会長賞を始め様々な賞を手にした実績を持っていらっしゃる方です。
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第3話
星野さんは、昭和58年地域の活性化にも目を向け、町工場の自社製品開発を目指して「発明クラブ」を発足させました。毎月メンバー各々が発明品を持ち寄り発表をし合うという会でしたが、会を重ねるごとに口コミで会員の数が増えていきました。
活動の幅を広げようということで、「地元から新製品を」をテーマに、小山日曜発明学校の開校にも着手し、一般の方にも広く告知して発明およびその権利化や商品化を積極的に学ぶ場を作りました。今では、小山市内だけではなく県外からの参加者も多くいるそうです。
全国から講師の方を招いて、勉強会を開いたり、デパートの商品部の方を招き商品化の道を
切り開こうと試みたりと、年々活動は活発化していきました。今では、その日曜発明学校も毎回40名前後の人数が集まり、発明した試作品を持ち寄って白熱した議論が交わされるそうです。
星野さんは20年間、発明クラブ会長として会、そして学校の運営を行ってきたのです。
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第4話
これまで、数え切れないほどの発明品を生み出してきた星野さんですが、これまでに生み出した物の中で遊び心たっぷりの珍発明をいくつか教えて頂きました。
一つ目は「たまげた」。下駄の底にゴルフボール程の玉をつけて、バランスを楽しむ遊具だそうです。これは、命名がユニークな事と、ふっと肩の力が抜けるような「発明品」だということで、仲間にうけて酒の肴になった事を告白してくれました。
そして二つ目は、「女性用ちかん防止マタニティードレス」。これは、ワンピースの洋服のお腹の部分に空気クッションが入っており、女性が夜道歩いていて身の危険を感じたら、襟もとから出したストローのような空気吹き込み口から空気を入れてお腹を膨らませ、妊婦を装う。というものです。妊婦を襲う人はあまりいないだろうという発想で作ったこの発明品ですが、2点とも残念ながら商品化には至らなかったそうです。
しかし、非常にバラエティーに富んだ発明活動を行う星野さんの評判は、東京のマスコミにも届いていたのです。数年前、あるテレビ局でダウンタウンの「発明将軍」という番組がゴールデンタイムに放送されていましたが、こちらに星野さんが出演することになったのです。
独特の栃木訛りのある話し方と時々こぼれるジョークに、ダウンタウンの浜ちゃんが何度も「ツッコミ」を入れたのは言うまでもありません。
現在、小山発明クラブの名誉会長に就任した星野さんに、「ちなみに、現在考案中の発明品はありますか。」という質問をすると、「まだ内緒だよ」という答えが返ってきました。定年を迎え、今では趣味の盆栽やサイクリングを中心に、奥様と第二の人生を楽しんでいる星野さん。
その答えから、まだまだ世間をあっと言わせるアイディア商品の卵を温めているのでは?という印象を強く受けました。
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